さて、あっと言う間に新年度、新学期です。こんにちは、ダメダメなぴよこです。でも最近暖かくなってきてやっと朝、起きれるようになりましたwww
本日は『国際こどもの本の日』
デンマークの童話作家・アンデルセンの誕生日にちなんで、日本国際児童図書評議会等が1996(平成8)年に制定。
絵や絵本を描いたりしている私にとって、アンデルセンやイソップ、ペローなどは特別な存在です。
なのでちょっとアンデルセンのお話を(*^▽^*)
アンデルセンといえば、「キャンティとズッコ」のヤツ大好きだったなぁ…
絵のない絵本『BILLEDBOG UDEN BILLEDER』
街に住む貧しい絵描きの若者をなぐさめに、夜ごと月が、空の上から見たいろんな国のいろいろなできごとを物語ってくれた。生涯旅を愛したアンデルセンのみごとな短編集。
絵のない絵本はどちらかと言うと大人向けの物語。
「さあ、わたしの話すことを、絵におかきなさい」と、月は、はじめてたずねてきた晩に、言いました。「そうすれば、きっと、とてもきれいな絵本ができますよ」
月はさまざまな場所のさまざま風景を語ります。インド、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデン、グリーンランド、アフリカの砂漠、中国などなど。風景といっても単なる景色ではなく、そこで起こったちょっとした出来事が語られます。
第一夜
「昨晩」、わたしはお月さまが口にしたままを書いています。
「昨晩、私はインドの雲ひとつない空にいて、私の顔がガンジス河の水面に映し出されていました。私の光は、下の方でまるでカメの甲羅みたいにこんもりしているバナナの太い絡み合う枝のあいだまで照らし出しました。
そのこんもりとしているところから、カモシカのように身軽でイブのように美しい、一人のインド人の娘が飛び出してきました。
このヒンドゥーの娘は立ちすくんでいて、見た目は軽やかでとても美しく、それでいてまわりの闇からははっきりと目立ちました。彼女の繊細な表情から、どうしてここにきたかを読み取ることが出来ます。
下をはう、とげだらけの植物が彼女のサンダルを破りましたが、そんなことには全然かまわず彼女は先へといそぎました。乾きをいやすために河へとやってきたシカは、彼女が手にもえさかる炎をもっていたので、びっくりして飛びのきます。
彼女はゆらぐ炎が消えないように手でおおっていましたから、その細い指先には血管がすけてみえました。河のそばまで降りてくると、炎が水面に映りました。映った炎は河の流れにそって流れていきます。炎は前後に大きくゆらいで、今にも消えてしまいそうでしたが、まだ燃えつづけてしました。
少女の黒くかがやける瞳は、長いシルクのようなまつげで半分かくれていましたが、真剣なまなざしで河に映った炎を追っています。彼女は知っていました。もし見えている限り炎がもえつづけていれば、彼女のいいなづけはまだ生きているということを。ただもし炎がとつぜん消えてしまえば、彼は死んでしまったと。
炎はしっかり燃えつづけ、彼女はひざまづき祈りました。すぐわきの草のなかには斑点のある蛇がいましたが、彼女はそんなことは気にかけません。彼女が考えていたのは、インドの神様といいなづけのことだけでした。「生きてる」 彼女はよろこびのあまり叫びました。「生きてるのよ」 山々からはこだまがかえってきます。「生きてるのよ」
注)ホラーではありません。
ちなみに… えがないえほん これはまたすごい!絵がなくてもちびっこは大笑い(≧∀≦)
katokt訳(katoukui@yahoo.co.jp)
(c) 2003 katokt プロジェクト杉田玄白正式参加作品(http://www.genpaku.org/)
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